今回は弊社でも施工の取り扱いがある【V2H・V2X】についてお話したいと思います。
その前に【再生可能エネルギー】について少し説明させてください。
再生可能エネルギーとは、太陽光や風力など枯渇しない自然エネルギーのことを指し、その自然エネルギーを元に電気をつくるのが太陽光発電や風力発電になります。
再生可能エネルギーは安定した供給こそ難しいですが、石油や石炭など有限な資源で電気をつくることとは違い、環境にやさしく無限に存在し続けるといったところに自然の有難みや技術の発展の素晴らしさを感じますね。
太陽光発電はその代表的なものだと思いますが、その自然エネルギーをより賢く活用するために蓄電池を導入される方も増えてきました。
その中で近年注目を集めているのが【V2H・V2X】です。
これはEV(電気自動車)の充電設備の一つですが、EVに電気を充電するだけでなくEVに溜まっている電気を宅内の電気設備に供給することができます。
太陽光発電でつくられた電気をEVに充電することで、クリーンな電気で車を走らせたり夜間など太陽光が稼働しない時間帯にEVから電気を供給することで電気の購入量を減らすことができ、また停電の際もEVの電気を使用できるようになるため非常時の備えとしても活躍します。
V2H・V2XがあればEVが【動く蓄電池】となるわけですね。
近年、国内でもEVが普及してきているように感じますが、2023年の新車販売台数の割合では2.5%にも満たないようです。(HEV、PHEV 除く)
これは世界的にみても低い数値ですが、2035年までにガソリン車の新車販売を0%にするという国の方針もあるので今後EVの市場規模は飛躍的に成長していくでしょう。
EVの普及率に比例してV2H・V2Xの普及も自ずと増えていくことは容易に想像ができます。
そういった情勢もあり、最近では各メーカーが参入するようになり様々な機種が増えてきましたが、
これまでは「V2Hといえばニチコン製」と言っても過言ではないほど住宅用ではニチコン社が一強だったと思います。
弊社でもこれまで50件以上はV2Hの設置工事を行ってきましたがすべてニチコン製だったので、個人的には、ニチコン社がV2Hシステムのパイオニアだと思っています。
そのようにメーカーとしてのブランディングを構築されてきただけでなく、長年の実績があるからこその技術が製品に詰まっています。
数カ月前、同社から新製品のV2Hシステムが発表されました。
まだ細かなスペックや実際の使用感は不明という中であくまで個人的な意見ですが、
販売、施工、ユーザーの各視点からみても他社製品と比べて一線を画しているなと感じています。
とは言ってもEVの普及に向けてV2Hシステムの開発には各社、力を入れてくると思うので今後の動向が楽しみです。
EVで言うと、日本はアメリカや中国のメーカーにまだまだ後れを取っているように感じますが、V2Hシステムは日本発祥の技術で海外メーカーのEVには規格が合わず使用できないものがほとんどです。
日本の為につくられた日本の技術で日本の車市場を盛り上げていってもらいたいですね。
代表取締役 前場 智輝